※この記事を初めて書いたのは2015年でしたが、2024年になり加筆・修正しました
この記事のポイント
1.401Kをやっている方は『会社を辞めるとき損益を確定させなくてはならない』ということを知っておきましょう。
⇒投資信託で損をしていた場合、何も考えたくないなら、移管先で同じ投資商品を探して全額いったん同じ投資商品に預けるのが良いです。また上がるかもしれないことにかける方が賢く、恐怖から全額元本保証のみに預けることは避けましょう。
2.転職先が401Kをやっていないなら、個人型確定拠出年金で継続することも検討しましょう。
3.転職を考えていて401Kの損失を最小限に抑えたい50代以上の方は『定期預金型』に、20~40代の方は『手数料最安の全世界株式インデックスの投資信託(オールカントリー)』に預けましょう。
4.いくら税金メリットがあるとはいえ損失させないことが最も重要です。
1.会社を辞めるとき401Kは損益を確定させなくてはならない
私は3回転職経験があります。最初に入社した会社で401Kに加入することになりました。
2社目、3社目では401Kを採用しておらず、4社目の会社では401Kを採用していました。
【わたしの401Kの加入歴】
●1社目:会社の401Kに加入
↓
●2~3社目:個人型確定拠出年金に自分で加入しました。
↓
●4社目:会社の401Kに加入
【3回の転職経験を通して一番困ったこと】
1社目の会社を辞めた際、
401K口座に持っていた投資信託を一旦解約(強制決済)しなくてはならない
という事実が待っていました。
当時ちょうど株価が下落していたとき(しかもデフレ真っ只中でお先真っ暗)でしたので、
40万円近くの損失を確定した状態で1社目の会社を辞めざるをえませんでした。
当時はこの事実を全く承知していなかったので、
含み損の状態で解約することは本当に悔しくてなりませんでした。
⇒ただし、これは投資素人の考えであったことが、今(インフレの世の中)になってようやくわかりました。
ガチホ(ガチでホールドする)という投資戦略を知らなかっただけなので、
解約して損失を確定しようが何だろうが、悲しみに暮れることなく、
そのまま移管先で同じ商品、もしくは手数料が最安の全世界株式インデックスの投資信託(eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)等)を
買っていればよかっただけだったのだと反省しています。
【なぜ解約が必要か?】
会社は401Kの口座を証券会社に委託しています。
会社を辞めるということは、その会社の社員でなくなるため、
会社が委託している証券会社の口座も契約が切れるということになるからです。
お金を預けた口座を解約しても、401K口座自体は個人の住所にひもづいているために、
どこかの証券会社に自分が預けたお金を管理してもらわなくてはなりません。
2.個人型確定拠出年金での継続を検討しましょう
2社目に転職した際、個人型確定拠出年金に移管した理由は、
何もせずに管理会社に預けているだけで手数料が抜かれてしまう
という事実があったためでした。
当時、毎月100円程度の口座維持管理手数料を抜かれていたかと思います。
何もしないでただ置いておくだけで勝手にお金を抜かれるなんて、
とてもではないですが納得いきません。
いろいろ調べた結果、個人型確定拠出年金の存在を知り、
数社を比較して手数料が最小になる証券会社に預けかえました。
当時401Kの口座の総額が50万円以上であれば手数料が50円になる
という証券会社があることを知り、その証券会社が手数料最安でしたので、
個人型拠出年金に契約して預け変えました。
50万円になるまで毎月預けられる金額を最大(6万円)に設定し、
給与から天引きする形にして、
何とか80万円に届くくらいまで預けました。
さすがに50万円ちょうどで預けるのをやめてしまうと、
当時はまだ株価の下落で50万円を下回るリスクがあったためです。
3.401Kの損失を最小限に抑えたい方は『定期預金型』に預ける
401Kに加入すると、2023年時点なら、メジャーな預け先として大きく2つ3つに分かれます。
①リスク型の投資信託
②元本保証型の定期預金
③手数料が最安の全世界株式インデックスの投資信託(eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)等)
結論から申し上げると、
「まずは、②元本保証型の定期預金に預けるべき」
「まずは、③手数料最安の全世界株式インデックスの投資信託(オールカントリー)に投資すべき」
というのが私の意見です。
FP(ファイナンシャルプランナー)の教科書的に言えば、
「デフレの世の中であれば、まずは、②元本保証型の定期預金に預けるべき」
「インフレの世の中であれば、まずは、①リスク型の投資信託に預けるべき」
なのですが、これはその真っ只中にいるとき、すぐに気づくことはできなかった、
というのが正直な感想です。
デフレなのかインフレなのか自身で判断なんてできないし、
経済評論家の意見をもってして初めて気づかされるものです。
確かに日本はインフレが起こる(既にインフレの波は来ている)
というリスクがあるので資産の目減りは確実です。
⇒これは私が転職活動を始めた30代のときの話でした。
いまはインフレ最中なので、元本保証型に預けたら資産が目減りしていくだけです。
しかし、株式市場ほど先が見えない資産の預け先はなく、
インフレリスク以上の目減りを覚悟する必要があります。
たとえ一時的には株価が上昇しても、
この401Kから受け取れる額は、
「60歳時点の株価次第」になります。
今から20年~30年後に株価がどうなっているか、
予想できません。
⇒これはデフレの時の話でしたが、過去を振り返ると、
株式市場の平均をただただ持ち続けるだけで資産が増えるのが
「資本主義」というゲームのルールであることを知れば、いまは後悔しかありません。
ここから先は読者であるあなたに
ご判断いただきたいのですが、
私が考える日本のリスクは、
ざっと考えただけでも以下の5つがあります。
①労働人口の激減
②資源国ではないため自給自足できない
(ほとんどの食料を輸入でまかなっている)
③ゼロから何かを生み出すフロンティア精神が足りない国民性
④英語が苦手で多文化に慣れてないが故にグローバル競争で優位に立てない
⑤抜本的にこれらを解決する政策を牽引する政治家が少ない
今後の日本の株価をどうみるかは個人次第です。
自分の給与から強制的に抜かれていくお金を、
将来不安定な日本市場にかけてもよい、
という考えがあり、ご自身で納得できるのであれば、
あまり考えなくてもよいのかもしれません。
私は401Kで損をした経験があるので、
もう二度と損したくないという思いから、
401Kのお金だけは利率がとっても低い「定期預金型」に預け、
インフレリスクの損だけを引き受けて何も考えずにほったらかす
という選択肢をとりました。
⇒これはデフレの時の話でした。過去を振り返ると、
世界株式市場の平均をただただ持ち続けるだけで資産が増えるのが、
「資本主義」というゲームルールであるという主張に納得しているので、
いまはただただ後悔しかありません。
以上のことから、
401Kの損失を最小限に抑えたい50代以上の方は『定期預金型』に預けるべき
401Kの損失を最小限に抑えたい20~40代の方は『手数料最安の全世界株式インデックスの投資信託(オールカントリー)』
に投資すべき
と考えています。
4.損失を増やさないことの方が重要
401Kに預けるお金は、
自分が働けなくなった後に使うお金ですから、
将来の資産形成に直結しています。
給与所得が多い方は、
余裕資金の範囲で貯蓄や投資にまわせるので、
401Kなんて細かく考える必要はないでしょう。
しかし給与所得がそれほど多くない我々にとっては、
将来の資産をなるべく守りたいはずです。
投資に対しては個々人の考え方次第です。
投資で一番大事なことは、
とにかく負けないこと=損失を増やさないこと
だと考えます。
強制的に給与天引きされてしまう資産に関しては
特にこの考えが重要です。
今現在、401Kの預け先を投資信託型にしている方は
おそらくほぼすべてが利益を出している状態でしょう。
そのような方の中で転職をお考えの方は特に、
今、定期預金型に移し変えるチャンスではないでしょうか。
⇒これは10年以上前の時の発言でした。
今はこう言いたい、
『リスクを取らないようにするには、
半分を定期預金型に、
もう半分を手数料最安の世界の平均にかける投資信託(オールカントリー)に投資すべきです。』
と。
この記事のポイント
1.401Kをやっている方は『会社を辞めるとき損益を確定させなくてはならない』ということを知っておきましょう。
⇒投資信託で損をしていた場合、何も考えたくないなら、移管先で同じ投資商品を探して全額いったん同じ投資商品に預けるのが良いです。また上がるかもしれないことにかける方が賢く、恐怖から全額元本保証のみに預けることは避けましょう。
2.転職先が401Kをやっていないなら、個人型確定拠出年金で継続することも検討しましょう。
3.転職を考えていて401Kの損失を最小限に抑えたい50代以上の方は『定期預金型』に、20~40代の方は『手数料最安の全世界株式インデックスの投資信託(オールカントリー)』に預けましょう。
4.いくら税金メリットがあるとはいえ損失させないことが最も重要です。
1.会社を辞めるとき401Kは損益を確定させなくてはならない
私は3回転職経験があります。最初に入社した会社で401Kに加入することになりました。
2社目、3社目では401Kを採用しておらず、4社目の会社では401Kを採用していました。
【わたしの401Kの加入歴】
●1社目:会社の401Kに加入
↓
●2~3社目:個人型確定拠出年金に自分で加入しました。
↓
●4社目:会社の401Kに加入
【3回の転職経験を通して一番困ったこと】
1社目の会社を辞めた際、
401K口座に持っていた投資信託を一旦解約(強制決済)しなくてはならない
という事実が待っていました。
当時ちょうど株価が下落していたとき(しかもデフレ真っ只中でお先真っ暗)でしたので、
40万円近くの損失を確定した状態で1社目の会社を辞めざるをえませんでした。
当時はこの事実を全く承知していなかったので、
含み損の状態で解約することは本当に悔しくてなりませんでした。
⇒ただし、これは投資素人の考えであったことが、今(インフレの世の中)になってようやくわかりました。
ガチホ(ガチでホールドする)という投資戦略を知らなかっただけなので、
解約して損失を確定しようが何だろうが、悲しみに暮れることなく、
そのまま移管先で同じ商品、もしくは手数料が最安の全世界株式インデックスの投資信託(eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)等)を
買っていればよかっただけだったのだと反省しています。
【なぜ解約が必要か?】
会社は401Kの口座を証券会社に委託しています。
会社を辞めるということは、その会社の社員でなくなるため、
会社が委託している証券会社の口座も契約が切れるということになるからです。
お金を預けた口座を解約しても、401K口座自体は個人の住所にひもづいているために、
どこかの証券会社に自分が預けたお金を管理してもらわなくてはなりません。
2.個人型確定拠出年金での継続を検討しましょう
2社目に転職した際、個人型確定拠出年金に移管した理由は、
何もせずに管理会社に預けているだけで手数料が抜かれてしまう
という事実があったためでした。
当時、毎月100円程度の口座維持管理手数料を抜かれていたかと思います。
何もしないでただ置いておくだけで勝手にお金を抜かれるなんて、
とてもではないですが納得いきません。
いろいろ調べた結果、個人型確定拠出年金の存在を知り、
数社を比較して手数料が最小になる証券会社に預けかえました。
当時401Kの口座の総額が50万円以上であれば手数料が50円になる
という証券会社があることを知り、その証券会社が手数料最安でしたので、
個人型拠出年金に契約して預け変えました。
50万円になるまで毎月預けられる金額を最大(6万円)に設定し、
給与から天引きする形にして、
何とか80万円に届くくらいまで預けました。
さすがに50万円ちょうどで預けるのをやめてしまうと、
当時はまだ株価の下落で50万円を下回るリスクがあったためです。
3.401Kの損失を最小限に抑えたい方は『定期預金型』に預ける
401Kに加入すると、2023年時点なら、メジャーな預け先として大きく
①リスク型の投資信託
②元本保証型の定期預金
③手数料が最安の全世界株式インデックスの投資信託(eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)等)
結論から申し上げると、
「まずは、③手数料最安の全世界株式インデックスの投資信託(オールカントリー)に投資すべき」
というのが私の意見です。
FP(ファイナンシャルプランナー)の教科書的に言えば、
「デフレの世の中であれば、まずは、②元本保証型の定期預金に預けるべき」
「インフレの世の中であれば、まずは、①リスク型の投資信託に預けるべき」
なのですが、これはその真っ只中にいるとき、すぐに気づくことはできなかった、
というのが正直な感想です。
デフレなのかインフレなのか自身で判断なんてできないし、
経済評論家の意見をもってして初めて気づかされるものです。
確かに日本はインフレが起こる(既にインフレの波は来ている)
というリスクがあるので資産の目減りは確実です。
⇒これは私が転職活動を始めた30代のときの話でした。
いまはインフレ最中なので、元本保証型に預けたら資産が目減りしていくだけです。
しかし、株式市場ほど先が見えない資産の預け先はなく、
インフレリスク以上の目減りを覚悟する必要があります。
たとえ一時的には株価が上昇しても、
この401Kから受け取れる額は、
「60歳時点の株価次第」になります。
今から20年~30年後に株価がどうなっているか、
予想できません。
⇒これはデフレの時の話でしたが、過去を振り返ると、
株式市場の平均をただただ持ち続けるだけで資産が増えるのが
「資本主義」というゲームのルールであることを知れば、いまは後悔しかありません。
ここから先は読者であるあなたに
ご判断いただきたいのですが、
私が考える日本のリスクは、
ざっと考えただけでも以下の5つがあります。
①労働人口の激減
②資源国ではないため自給自足できない
(ほとんどの食料を輸入でまかなっている)
③ゼロから何かを生み出すフロンティア精神が足りない国民性
④英語が苦手で多文化に慣れてないが故にグローバル競争で優位に立てない
⑤抜本的にこれらを解決する政策を牽引する政治家が少ない
今後の日本の株価をどうみるかは個人次第です。
自分の給与から強制的に抜かれていくお金を、
将来不安定な日本市場にかけてもよい、
という考えがあり、ご自身で納得できるのであれば、
あまり考えなくてもよいのかもしれません。
私は401Kで損をした経験があるので、
もう二度と損したくないという思いから、
401Kのお金だけは利率がとっても低い「定期預金型」に預け、
インフレリスクの損だけを引き受けて何も考えずにほったらかす
という選択肢をとりました。
⇒これはデフレの時の話でした。過去を振り返ると、
世界株式市場の平均をただただ持ち続けるだけで資産が増えるのが、
「資本主義」というゲームルールであるという主張に納得しているので、
いまはただただ後悔しかありません。
以上のことから、
401Kの損失を最小限に抑えたい50代以上の方は『定期預金型』に預けるべき
401Kの損失を最小限に抑えたい20~40代の方は『手数料最安の全世界株式インデックスの投資信託(オールカントリー)』
に投資すべき
と考えています。
4.損失を増やさないことの方が重要
401Kに預けるお金は、
自分が働けなくなった後に使うお金ですから、
将来の資産形成に直結しています。
給与所得が多い方は、
余裕資金の範囲で貯蓄や投資にまわせるので、
401Kなんて細かく考える必要はないでしょう。
しかし給与所得がそれほど多くない我々にとっては、
将来の資産をなるべく守りたいはずです。
投資に対しては個々人の考え方次第です。
投資で一番大事なことは、
とにかく負けないこと=損失を増やさないこと
だと考えます。
強制的に給与天引きされてしまう資産に関しては
特にこの考えが重要です。
今現在、401Kの預け先を投資信託型にしている方は
おそらくほぼすべてが利益を出している状態でしょう。
そのような方の中で転職をお考えの方は特に、
⇒これは10年以上前の時の発言でした。
今はこう言いたい、
『リスクを取らないようにするには、
半分を定期預金型に、
もう半分を手数料最安の世界の平均にかける投資信託(オールカントリー)に投資すべきです。』
と。